な「レイジングハート、私、もうちょっとユーノ君に会うようにするね」
RH<<ありがとうございます>>
な「ユーノ君、レイジングハートが傍に居なくて寂しいと思うから」
無限書庫へと足早に向う途中、今度はなのはがレイジングハートに語りかけていた。
RH<<マスター?>>
な「きっとね、ユーノ君はレイジングハートが傍にいたから、そんなに寂しくなかったんだよ」
笑顔でそう告げられ一瞬、レイジングハートは思考を停止させた。
その言葉は、レイジングハートが最も聞きたくない言葉だった。
な「でも、今はレイジングハートを私が貰っちゃったから、一人でいるの寂しいと思う」
RH<<そう…ですね>>
先程のショックを隠し、レイジングハートはそう答えた。
な「だから、私もっとユーノ君と会うようにする。少しでもユーノ君が寂しくないように」
RH<<…はい、きっとユーノは喜びます。表面上は、無理に会いに来なくて良いなどというかもしれませんが>>
な「にゃはは、言いそうだね♪」
RH((私はどうして『不屈の心』などという名前なのでしょうか?))
無限書庫へと向うなのはの胸の上で揺れながら、レイジングハートはそんな事を考えていた。
レイジングハートは自分の名を誰が付けたのか知らない。
ユーノの元で起動し、記憶を始めた時には既にこの、
『不屈の心』という意味を持った名が彼女の名前として入力してあった。
誰かがユーノに対し、そうで在れという意味で付けたのか?
誰かがユーノの心を称えて付けたのか?
それとも、ユーノ自身が自らの決意を籠めて付けた名なのか?
どれが正しいのかは解らない。
これ以外の理由なのかもしれなかった。
RH((それでも―))
どんな理由だったとしても―
誰が付けたのだとしても―
この名を、
RH((まるで孤独に耐えろと言っているような名と、そう名付けた事を怨むでしょう))
そして、それが先程なのはに掛けられた言葉にショックを受けた理由でもあった。
なのはの言葉は、レイジングハートが何度も自身に問いかけた考えと同じ意味を含めていた。
レイジングハートが居ることでユーノは寂しさに耐えられた―
なのはからすれば、それは、間違いなく良いことに入るのだろう。
だが、その考えは同時に、
レイジングハートが居たから孤独に耐えられてしまった―
とも取れる、とレイジングハートは考えていた。
RH((もしそうなら、マスターの物になった偶然に感謝しなくては))
もし、本当に自分が居ることでユーノが孤独に耐えきっていたのなら、
それは『おかげ』はなく『所為』と言うべきだ。
自分が居た所為でユーノは『人』に救いを求められなかったのだから。
もし自分がユーノの元に居なければ、ユーノは『人』に縋る事を覚えられたかもしれないのだから。
たとえソレで、ユーノが泣いて暮らしていたとしても、
気付かぬままに辛さに耐え続けた、耐え続けさせてしまったあの日々よりずっとましの筈だ。
RH((私が、ユーノの傍から居なくなった今なら、そして、このマスターならば))
ユーノの心を本当の意味で孤独から救えるかもしれない。
孤独は『不屈の心』で消えるまで耐えるのではなく、人との絆を持つ事で消し去る物なのだから。
な「ユーノく〜ん♪」
RH((ハッ!?))
レイジングハートは驚いた。
考えに没頭するあまり、自分達が無限書庫へと着いていた事に気付かなかったのである。
RH((いけませんね、私は))
ユ「なのは?どうしたの今日は?」
な「うん、ちょっとユーノ君に会いたいな〜って思って」
ユ「そ、そう」(///)
いつもの微笑ましい光景が始まる。
ソレを眺めながらレイジングハートは思った。
RH((いつか、私はマスターと供にユーノの傍に帰る日が来るかもしれない))
そして、もしそんな日が来たのなら、その時こそユーノが孤独から抜け出せる時の筈だと。
RH((ならばその時まで、私はこの名のとうり『不屈の心』でこの2人を護り続けよう))
密かにそんな決意を固めるレイジングハートに見守られながら、
友達と呼ぶには仲が良すぎる2人はじゃれ合い続けていた。
な「ユーノくぅん♪」
スルッ
ユ「うわあァァァァ!!?」
RH<<何故ユーノの服の中に手を突っ込むんですか?>>
な「寂しさを無くすには、スキンシップが1番だよ♪」
ユ「だ、駄目だよ、なのは!あッ!?あッ」
RH<<話す相手を間違えたかもしれませんね…>>
ユ「あァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」