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友達?なのはとユーノ エイミィとクロノ
 
■ユーノの入院生活〜11日目
 
 
あらすじ 
 
両腕に大怪我を負って入院中のユーノは、 
なのはに誘われ管理局内で開催されるお祭りを見に行く事に。 
そんな中、わたあめの屋台を発見する。 
わたあめを知らないユーノに、わたあめを食べさせようと考えたなのは。 
だがその屋台には何故か我らの砂糖提督の姿が!!! 
 
 
な「リンディ提督!?」 
ユ「な、何やってるんですか?」 
リン「まあ、ユーノ君、出歩ける用になったのね?良かったわ〜♪」 
ユ「あ、ありがとうございます、そ、それで一体何を?」 
リン「?、わたあめ売ってるのよ?」 
確かにそうだろう。 
リンディはわたあめの屋台の中ににエプロンを付けて立っている、 
誰が見たって彼女がこの屋台でわたあめを売っているようにしか見えない。 
ユ「いや、そうじゃなくて、どうして屋台を開いてるのか聞きたいんですけど」 
リン「もちろん、この素晴らしいお菓子を皆に教える為よ♪」 
な・ユ「・・・・・・・・え?」 
笑顔で答えるリンディ、だがその答えに二人の思考は停止した。 
 
な「え・・・と、わたあめの事ですか?」 
リン「ええ!地球の食文化って素晴らしいわね」 
どうやら、わたあめがここに在るのは世界の不思議ではなかったらしい。 
リン「こんな素晴らしいお菓子がこの世にあるなんて思いもしなかったわ!」 
ユ「は、はあ・・・」 
このお茶に砂糖を入れて飲む提督は、相当わたあめを気に入っているようだ。 
リンディの様子に引き気味になるユーノだったのだが、 
リン「お砂糖だけでお菓子を作るなんて凄い発想だわ〜♪」 
ユ「え!?砂糖だけ?」 
リンディの一言でその表情は一気に驚愕へと変わったのだった。 
な「ユーノ君?」 
 
ユ(こ、これが丸ごと砂糖・・・?) 
わたあめに釘付けになるユーノ。 
目の前の『わたあめ』という菓子は自分の頭ほども有る。 
ユ「・・・な、なのは、食べるの止めといたほうがいいんじゃ?」 
な「へ?」 
リン「あら、どうして?」 
ユ「いや、どうしてって、こんな量の砂糖を食べたら病気になっちゃいますよ!」 
わたあめ=砂糖 
そう聞いただけのユーノにとって、この発言は当然の事だった。 
 
な「クス・・・クスッ」 
ユ「も、もう、いい加減笑うの止めてよ(///)」 
な「ご、クスッごめんなさ〜い♪」 
もちろんお分かりの事だと思うが、わたあめはユーノが想像したような異常な砂糖塊ではない。 
その事をしっかり分かっている二人にユーノの言葉は大笑いされてしまった。 
リン「はい、おまたせ〜♪出来立てよ」 
な「ありがとうございま〜す」 
リン「でも、ホントに一つでいいの?」 
ユ「はい、ボクは御覧の通りですし」 
な「わたあめなら千切って食べれますから」 
確かに、二つ買っても三角巾で両腕を吊った状態のユーノでは持てないだろう。 
この人ごみの中で、なのはが二つも持って歩くのも周りに迷惑というものだ。 
話し合った訳でもないのに、二人ともそう考えていたらしい。 
なのはの考えをユーノが察して合わせているのだが、そんな事が可能なのは二人の仲の良さ故だろう。 
リン「そう・・・、う〜ん」 
な・ユ「?」 
急に何かを考え込み始めたリンディに?を浮かべる二人。 
な「リンディ提督?」 
ユ「どうかしたんですか?」 
リン「・・・まあ、良いか♪二人ともお祭り楽しんできてね」 
ユ「え?は、はあ・・・」 
な「そうします・・・けど」 
リン「はい、イッテラッシャイ♪」 
な「は、はい・・・」 
ユ「・・・?」 
 
リンディの有無を言わせぬ満面の笑顔に押し出され、二人は屋台を後にした。 
 
 
 
 
なのは達を見送って30分程経った頃。 
エ「提督〜、ただいま戻りました〜♪」 
リン「アラ皆、おかえりなさい」 
アル「たっだいま〜」 
フェ「ただいま、か、母さん(///)」 
ク「ただいま、直ぐに手伝います」 
リン「どう4人とも、楽しかった?」 
フェ「う、うん、とっても」 
まだリンディに対してはテレが残っている為に口調はこんな風だが、 
フェイトは本心からそう言っているようだ。 
リン「そう、良かったわ」 
エ「私もたっぷり楽しみました♪ 
  ・・・ただクロノ君が私のクレープ食べてくれるともっと楽しかったんだけどな〜」 
ク「じょ、冗談じゃない!そんな事できるか!!」 
リン「あら、クロノ食べなかったの?」 
ク「当たり前でしょう!」 
アル「何ムキになってんのさ?」 
フェ「あの、ちょっとだけ質問が・・・」 
リン「?、何かしら?」 
フェ「あの、屋台めぐりしてる時、何度もエイミィが 
   自分の食べてるものをクロノに『食べる?』って聞いてたんだけど、それって何か理由が?」 
リン「まあ」 
フェイトの言葉を聴いてリンディは、驚きながら視線をエイミィに移す。 
その視線の先ではエイミィが珍しく照れ笑いを浮かべていた。 
ク「特に意味なんかない、いつもの様に僕をからかってただけさ」 
リン「アラ駄目よ、嘘なんか教えちゃ」 
フェ「え?嘘?」 
ク「べ、別に嘘なんか」リン「このお祭りは、とても古いお話を起源としているの」 
クロノの言葉を遮り、リンディは話しを始めた。 
フェ「古い話ですか?」 
リン「そう、すごく大昔、今、時空管理局の管理下に置かれている 
   どの世界も次元間を行き来し始めたばかりの頃のお話よ」 
 
その当時、それぞれの世界は一触即発の緊張状態にあった。 
どの世界も時空間航行を獲得し、別世界への路を切り開いたばかりであり、 
接触した別世界の人間とどう関わるべきかに思いあぐねていたのである。 
中には、自世界の資源の枯渇という事態から逃れる為に時空間航行を開発した世界もあり、 
そういった世界が侵略行為に出ることもしばしばあった。 
そんな最中(さなか)、ある時空航行船が大破し、別の世界の惑星へと不時着した。 
幸い乗組員は一人だけで、彼自身も死ななかった。 
不時着した場所も多くの人間が住む星だった。 
が、時勢が時勢だった為、別世界の人間を助けようとする人間はいなかった。 
その世界独特のモラルの所為か、捕らえられるような事もなかったが、 
頼る当てもない孤独な状況が続き、彼はついに餓死寸前にまで追い込まれたのである。 
 
フェ「それで、どうなったんですか?」 
ク「よくある話さ、彼を一人の女性が助けてその後、その女性と結婚したんだ」 
リン「そして、それが異なる世界間での『最初の婚礼』になった、 
   二人は世界間の和平に奔走し、遂にはお互いの世界だけだったけど、 
   その二つの世界に平和的な交流を始めさせたの。 
   やがて、その二つの世界と他の世界も交流を持つようになっていった。」 
エ「『最初の婚礼』に端を発した世界の交流は様々な何百、何千の世界を結びつけた・・・ 
  さてココで問題、数多くの世界が交流を持つ事で生まれる問題は?」 
フェ「え?え、と、時空犯罪の発生?」 
リン「そうよ、そしてそれを取り締まる為の組織が作られたの」 
アル「じゃあ、ひょっとしてソレが管理局の起源?!」 
リン「直接じゃないけどね。 
   その組織が何度も無くなったり、また作られたりして 
   今の時空管理局と呼ばれる組織になったって言われてるわ」 
フェ「そうなんですか、じゃあこのお祭りは」 
リン「ええ、『最初の婚礼』を祝う為のものよ」 
アル「世界をまとめた結婚かァ」 
フェ「凄い話だね」 
リン「それでね、このお祭りで一つの食べ物を二人で別けて食べるのはね」 
フェ「え?あ」 
アルフと二人で感慨に浸っていてフェイトは自分がそんな質問をした事をすっかり忘れていた。 
その事が恥ずかしくて頬が熱くなるが、続く言葉にさらに頬の温度を上昇させることになる。 
リン「女の人が餓死しそうだった彼に、自分の食べかけのパンをあげて、 
   その後、結婚した事にちなんで『婚約』って意味を持ってるの」 
フェ「え!?」 
アル「じゃ、じゃあエイミィはクロノに告白してたって事かい?」 
ク「だから!からかってただけだって!!」 
エ「ひっどいな〜、本気だったのに〜♪」 
ク「ドコがだ!!!」 
リン「孫の顔を見るのは、まだ先になりそうね〜」 
ク「母さん!!!」 
アル「何で食べなかったのさ?」 
フェ「やっぱり、お姉ちゃん?」 
エ「う〜ん、どうかなァ?」 
ク「いい加減にしてくれェーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 
 
5年後、顔を真っ赤にしながらエイミィの差し出したクレープを頬張る自分の事を、クロノはまだ知らなかった。 
 
 
な「はい、ユーノ君♪」 
ユ「あ〜、(ングング)」 
な「どう?」 
ユ「美味しい、タコって美味しかったんだ」 
な「これ食べたら次は何しよっか?(はむ、もぐもぐ)」 
ユ「そうだな〜」 
ユ(なんでかな?さっきから皆、僕たちを見てるような?) 
な「はい、ユーノ君もう一個♪」 
ユ「あ、うん、あ〜」 
な(なんでだろ?見られてるの恥ずかしいけど、何かをお祝いされてるみたいに嬉しくなっちゃう) 
当人達は知る由も無かったが、 
リンディの悪戯心により二人の婚約発表は着々と進行中だった。 
 
 


 
エイミィさん登場!
他はどうでもいいや。(おい) 
お祭りに関しては当然オリジナルな設定ですよ? 
管理局の起源云々もです。 
ちなみに何かのフラグでもないですから以降のssなどで反映されたりはしないです。・・・たぶん 
 
ちょこっと修正。 
『3年後』を『5年後』に直しました。 
書いたとき眠くて頭ぼーっとしてたんで・・・